粉末茶、粉茶、インスタント茶の違い
「『粉末茶』、『粉茶』ってよく聞くけど、価格も違うし、どう違うの?」
ここ十数年でニーズにより、いろいろなタイプのお茶ができ、正式な名称がなく、混乱
する方も多いと思います。ご用途や価格帯で使い分ける必要があります。
「インスタント茶を買うつもりが、
粉末茶を買ってしまった」、
「以前にもらった粉茶と全然味が違う」とか・・・それぞれ品質・味のランクもありますので、
ご用途やお好みにあったお茶を見つけてください。
○粉末茶・粉砕茶(=粉末緑茶・粉末煎茶)とは
お茶の葉(リーフ)をそのまま微粉末に粉砕したもの。
簡単に言えば特殊なミルサーで粉砕し たお茶(粉砕茶)。
微粉末なので、水でもほぼ溶けますが、茶葉に含まれる食物繊維などが残り完全には溶けません。
(インスタント茶との違いは不溶解成分が沈殿します)
お茶の栄養分が丸ごと摂取で き保存のための添加物はなし。
ただし、香りがなくなりやすく、時間の経過ともに色も退色し てきます。
品質によるが、生産コスト面では一番安い。
○インスタント茶(パウダー茶)とは
粉末茶と違い、冷水でも溶けやすいように、一度抽出したお茶をスプレードライ方法、または
フリーズドライ方法で顆粒・粉末化したもの。
インスタントコーヒーのように、一度液体にしたものを再度固形化したお茶です。
粉末茶はお茶の粉が沈殿しますが、インスタント茶はより早く 完全に溶けるのが特長です。
お茶以外に保存料・固形にするためのデンプン原料が含まれ、
長期保存が可能で賞味期限 も長いが、粉末茶(粉砕茶)に比べ少しコストは高くなります。
給茶機に使うお茶は主にインスタント茶。
○粉茶とは
一般的に、”粉茶”と言えば、茶殻の残るお茶のこと。リーフ(茶葉)の種類で
煎茶や番茶など、葉の荒い部分から、出た一番細かい粉の部分だけを集めたお茶。
昔から寿司屋で使うお茶で、ティーバッグの中身に使われます。
○抹茶とは
栽培方法から他のお茶(煎茶)とは異なり、通常の露地もの(屋根のない)の茶畑でなく、わら
やナイロンで遮光し、お茶の木全体を、25日から30日ほど日光をさえぎった茶葉の、新芽だ
けを摘んで加工したお茶が玉露になります。
遮光するとうま味成分であるアミノ酸が、多く含まれるようになり、緑が濃く、特有の香味と甘
味がでます。さらに玉露より長い期間、お茶の木全体の日光をさえぎった茶葉を、蒸した後
に、揉まずに、葉の形のまま一枚ずつ乾燥させて、それを石臼でで挽いて粉末にしたものが
抹茶です。ですから玉露や抹茶は通常お茶より栽培、製茶にも時間や手間がかかり、高級
で、通常の煎茶より栄養価の高いお茶になります。茶の湯、御点前で点てるお茶が抹茶です。
抹茶は本来、高級なお茶で、安価な通常の煎茶や番茶をミルサーで粉末化した粉末緑茶
(粉末茶)とは、原料~栽培・製茶など品質・価格が全く違うものです。
どのタイプがいいのかご不明な場合には、お使いのご用途やお好みにあわせて
ご提案いたしますので、お気軽にお問合せください。